あらゆる年代のオーディションが行われています。
自分はルックスに自信がないのですが、我が子は妻の血を色濃く受け継いだせいか、かなりルックスが良いように思います。
親馬鹿かもしれませんが、テレビや雑誌で見かける赤ちゃんモデルにも負けていないと思いました。
そのため、我が子も赤ちゃんモデルとしてデビューさせたいと思うようになったのです。それを妻に話したところ、最初は冗談だと感じたようで笑っていたのですが、こちらが真剣であることを伝えると様子が一変します。
絶対に不可能だと言って厳しく怒られてしまいました。
妻は自己評価が低いので、ルックスが似ている我が子に対する評価も低いようです。
納得がいかなかったので、オーディションを受けてみようと提案しました。
最初は断られたのですが、何度も言っているうちに妻の態度は軟化していきます。
最終的には、1度だけという約束で渋々引き下がってくれました。そのときにオーディション先に選んだのがテアトルアカデミーです。
そこはオーディションに合格すれば、入学して赤ちゃんモデルとしてのレッスンを受けられます。
つまり、いきなり夢に向かってスタートを切れるというわけです。
また、そこを選んだことにはもう一つ大きな理由があります。
とても手軽にオーディションを受けられるということです。
流石に男性である自分が連れていくわけにはいきません。妻に頼んだのですが面倒なのは却下と言われていました。
できるだけシンプルなところを探した結果、ここは書類選考がないうえにオーディションを無料で受けられるのです。
申し込みはインターネットで行えるので、それさえ済ませてしまえば、後は妻に連れていってもらうだけで済みます。
とはいえ、最初はそのつもりでしたが、心配なのでやはり着いていくことにしたのです。
交番で駅からのルートを尋ねると、すでに何度も質問されているようで詳しく教えてもらえました。
建物の前に到着するとすでに母親とその赤ちゃんでいっぱいです。少し気が引けましたが、入っていくと中も同じような人だかりです。
エントリーしている間も続々とやってくるので、改めてこのオーディションの人気の高さを知りました。
待っている間も落ち着かず、着ぐるみが登場したときに少し心が安らいだと思います。
しかし、すぐにこれも子どもの反応を見るテストだと察知して、また緊張した状態に戻ってしまいました。
その後にオーディションを受けて不合格でしたが、非常によい体験になったので後悔はしていません。